胃の全摘・切除による影響について押さえましょう(1)
排出が早いとダンピング症候群や下痢を起こします。ダンピング症候群は胃切除患者の約20%に認められるとされ、早期ダンピング症候群と後期ダンピング症候群に分けられます。早期ダンピング症候群は食後15~30分で起きる浸透圧による循環血漿量減少です。症状として嘔気、嘔吐、下痢などの胃腸症状と発汗、動悸、顔面紅潮などの血管運動症状を来す患者がいます。後期ダンピング症候群は食後数時間で起きるインスリン分泌による低血糖発作です。多くは保存療法として少量頻回の食事、高繊維・タンパク食、低炭水化物食とすることで徐々に回復するとされています。