胃がん

胃癌の化学療法 HER+SOX療法

HER2陽性の胃癌患者さんに対する化学療法として、条件付きの例えばシスプラチンの投与が困難な場合、S-1+オキサリプラチンのSOX療法に加えて、トラスツズマブを投与します。S-1 80mg/m2(分2)2週間投与し1週間休薬に、L-OHP 100 (or 130)mg/m2 day 1+トラスツズマブ6mg/kg day1 投与の3週間を1サイクルとして繰り返します。
心障害

抗がん剤治療に伴う心障害のモニタリング

1抗がん剤開始前のモニタリング がん治療開始前に心血管危険因子の評価とリスク層別化は非常に重要とされています。以下の内容をがん治療開始前に確認することでベースラインを評価することになります。 1)病歴の確認 血管疾患の既往歴、高血圧症、糖尿病、脂質異常症などの心血管系危険因子の有無、過去の抗がん剤の投与歴、胸部への放射線曝露歴など 2)内服薬の確認 抗血小板薬や抗凝固薬の確認は重要であり、出血を伴うような処置や手術に伴う休薬、抗悪性腫瘍薬との相互作用発現の可能性について評価が必要 3)検査 血液検査、心電図検査、胸部X線検査、心臓超音波検査治
心障害

抗がん剤治療に伴う心障害

がん治療は日々進歩していて、患者さんの生存期間が飛躍的に伸びてきているなと感じている一方で、これまでになかった副作用が発現したり、患者さんがイメージしていた悪心・嘔吐や感染などの副作用と異なる症状、例えば心障害などを引き起こし、QOLを低下させたり、時には致死的な心毒性を併発することがあり注意が必要です。心機能に影響する薬剤として有名なものにアントラサイクリン系抗がん剤があり、これは心筋障害(タイプ1)、トラスツズマブによるものは心機能不全(タイプ2)と分類されます。
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ねんど専門薬剤師

NEWキャラクターのご紹介

ねんど工房「TAKUMI」のNEWキャラクター 「シンゾーくん」です。 心臓に関連した記事に登場します。
押さえておきたい基本的知識

トラスツズマブの薬学的介入ポイント

トラスツズマブはモノクローナル抗体のひとつで、ヒト化抗体(ヒト由来約90%+マウス由来約10%)に分類されます。モノクローナル抗体製剤による特徴的な副作用として、インフュージョンリアクションがあります。トラスツズマブはヒト化抗体のためそれほどインフュージョンリアクションを起こす患者さんに遭遇する機会は少ないかもしれませんが、初回および2回目までの発現頻度が高い傾向にあるため、特に注意が必要と考えられています。ですので投与開始から15分間はできるだけ目の届く範囲にいて症状の有無を確認し、そのモニタリング記録もカルテに残した方がよいと考えております。
ねんど専門薬剤師

HER2(+)の化学療法 トラスツズマブを理解しよう

トラスツズマブの作用機序は,①単球ならびにNK細胞のFc受容体を介した抗体依存性細胞障害作用(ADCC)を増強と②HER2との結合により下流のシグナル伝達を阻害して腫瘍増殖抑制効果が考えられています。HER2とHER3などのヘテロ二量体の結合が抑制され、その結果、下流の細胞増殖に関わるシグナル伝達を抑制が作用機序と考えられています。
胃がん

HER2(+)の治癒切除不能な進行・再発の胃癌の薬物療法

癌治療ガイドラインには、HER2陽性の患者さんの治療についての記載があります。IHC3+またはIHC2+かつFISH陽性症例にトラスツズマブを含む化学療法を行うことが推奨されています。
胃がん

治癒切除不能な進行・再発の胃癌の薬物療法 SOX療法

治癒切除不能な進行・再発の胃癌の薬物療法の1stライン治療の選択肢として、シスプラチン+S-1療法があるとご紹介しました。シスプラチン+S-1療法は確固たるエビデンスに基づいた治療法ですが、シスプラチンの副作用(腎障害、悪心・嘔吐など)が...
免疫チェックポイント阻害薬

irAEの発現と免疫チェックポイント阻害薬の有効性には関連がある!?

薬による作用のうち、期待される作用は効果として、期待されない作用は副作用と認識されます。多くの抗がん剤は、がん細胞だけでなく、正常細胞にも作用してしまい、これが副作用というわけです。ですので副作用の発現と薬の効果の関連性が確認されているものがいくつかあります。好中球減少や皮膚障害などについての報告型数あります。irAEについても抗がん剤の有効性との関連について報告されています。次の論文は、「非小細胞肺癌における免疫関連の有害事象とニボルマブの有効性との関連」に関するものです。
胃がん

治癒切除不能な進行・再発の胃癌の薬物療法 S-1+CDDP療法

治癒切除不能な進行・再発の胃癌の1stラインの治療の選択肢として、S-1+CDDP療法があります。 レジメンとしては、S-1 80mg/m2(分2)3週間投与2週間休薬にCDDP 60mg/m2 day 8投与の5週間を1サイクルと...
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