BRAF V600E変異型 大腸癌の治療について
大腸癌患者さんにおいてBRAF V600E変異は約10%にみられ、右側原発腫瘍および散発性マイクロサテライト不安定性(MSI)大腸癌と関連が指摘されており、また予後不良であるとされています。BRAF V600E変異では、BRAFの600番目のアミノ酸がバリン(V)という必須アミノ酸で、これがグルタミン酸(E)に変異すると、増殖の命令が出し続けられ、がんが無秩序に増殖し続けることになります。V600E変異があるとBRAFの上流にあるRASによる活性化を受けなくても常に単量体で活性化が認められるとされています。このBRAF V600E変異によるがんの増殖経路に着目して開発されたのがBRAF阻害薬です。作用機序をねんど工房「TAKUMI」で作成しました。