押さえておきたい基本的知識

押さえておきたい基本的知識

肥満の患者さんの抗がん剤の投与量はどうする?

肥満はがんのリスク要因として特定されています。body mass index(BMI)が高くなるにつれてがんの発症リスクが高くなり、予後も不良となると言われています。肥満であることにより高血圧、糖尿病、脂質代謝異常、高尿酸血症を将来合併する又は合併していることがあり、これらが今後の治療に影響するかもしれないことを念頭においておく必要があると考えます。ASCO(米国臨床腫瘍学会から肥満患者への抗がん剤投与のガイドラインが2012年に発表されており、これには、抗がん剤の投与量は、肥満の程度にかかわらず実体重を用いることが推奨されています。
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がん患者さんのブログより思うこと(2)

前回の記事でがん患者さんの治療に関する体験談や思いなどが閲覧できるサイトをご紹介しました。その中で、私たち薬剤師も知らなかっこと、実はこういうことに悩んでいるんだということを、私が気になった内容をお伝えしたいと思います。
押さえておきたい基本的知識

がん患者さんのブログより思うこと(1)

がん患者さんが書かれているブログがあるのを皆さんご存じでしょうか。例えば「がん患者 ブログ」や「がん治療 体験談」で検索すると、沢山のがん治療を経験された方、現在治療中の患者さんのがん治療状況や自分の気持ちを表わされたりしています。自分が体験したがん治療について記録したい、この後同じ治療を受ける誰かに伝えて、役立てて欲しいという思いなどから、個人ブログやがん治療をサポートするサイトへ体験談を投稿されるケースが多くみられます。
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心障害

抗がん剤治療に伴う心障害のモニタリング

1抗がん剤開始前のモニタリング がん治療開始前に心血管危険因子の評価とリスク層別化は非常に重要とされています。以下の内容をがん治療開始前に確認することでベースラインを評価することになります。 1)病歴の確認 血管疾患の既往歴、高血圧症、糖尿病、脂質異常症などの心血管系危険因子の有無、過去の抗がん剤の投与歴、胸部への放射線曝露歴など 2)内服薬の確認 抗血小板薬や抗凝固薬の確認は重要であり、出血を伴うような処置や手術に伴う休薬、抗悪性腫瘍薬との相互作用発現の可能性について評価が必要 3)検査 血液検査、心電図検査、胸部X線検査、心臓超音波検査治
押さえておきたい基本的知識

トラスツズマブの薬学的介入ポイント

トラスツズマブはモノクローナル抗体のひとつで、ヒト化抗体(ヒト由来約90%+マウス由来約10%)に分類されます。モノクローナル抗体製剤による特徴的な副作用として、インフュージョンリアクションがあります。トラスツズマブはヒト化抗体のためそれほどインフュージョンリアクションを起こす患者さんに遭遇する機会は少ないかもしれませんが、初回および2回目までの発現頻度が高い傾向にあるため、特に注意が必要と考えられています。ですので投与開始から15分間はできるだけ目の届く範囲にいて症状の有無を確認し、そのモニタリング記録もカルテに残した方がよいと考えております。
ねんど専門薬剤師

HER2(+)の化学療法 トラスツズマブを理解しよう

トラスツズマブの作用機序は,①単球ならびにNK細胞のFc受容体を介した抗体依存性細胞障害作用(ADCC)を増強と②HER2との結合により下流のシグナル伝達を阻害して腫瘍増殖抑制効果が考えられています。HER2とHER3などのヘテロ二量体の結合が抑制され、その結果、下流の細胞増殖に関わるシグナル伝達を抑制が作用機序と考えられています。
実際にやってみた!シリーズ

「爪をスクエアカットにしましょう」を実際に自分でやってみました(2)

実際にやってみて、患者さんにスクエアカットを指導するとしたらどうするか?①爪の長さは自分の生活に影響がない程度に切りすぎないようカットする。②カットした両端がとがっていたらヤスリで丸くする。以上の点を最低限押さえて指導してみたらよいと思いました。引き続きスクエアカットでのお手入れを続けてみようと思いますので、この後の状況をまたご報告したいと思います。
押さえておきたい基本的知識

ARONJ(骨吸収抑制薬関連顎骨壊死)への対応

ビスホスホネート製剤や抗RANKL抗体を投与中のがん患者さんが、抜糸や歯科治療を行うことで、ARONJのリスクが高まるとされています。顎骨壊死に関するポジションペーパーが日本口腔外科学会から、重篤副作用疾患別対応マニュアル(骨吸収抑制薬に関連する顎骨壊死・顎骨骨髄炎)が厚労省から出ておりますので是非、ご確認いただければと思います。
実際にやってみた!シリーズ

「爪をスクエアカットにしましょう」を実際に自分でやってみました(1)

抗EGFR抗体やチロシンキナーゼ阻害薬を投与されている患者さんへの生活指導として、「爪を切る時は、スクエアカットにして下さい」と指導されていると思います。患者さんに指導しても、実際にやってみないとわからないこともあるかと思いまして、スクエアカットをやってみました。
押さえておきたい基本的知識

多量の腹水や胸水がある患者さんに禁忌の抗がん剤は?

抗がん剤のレジメンを検討する際に、患者さんに腹水や胸水がある場合は事前に投与の可否について十分に検討が必要です。 腹水は、腹膜転移を起こしやすいがん種である卵巣癌、胃癌、膵臓癌、子宮癌に起こりやすく、胸水は、肺癌、乳癌、リンパ腫、卵...
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