この「がん患者さんへの服薬指導ポイント」のブログを始めて2ヶ月半になろうとしているところです。どのブログでもそうだと思いますが、わざわざブログで記事を書くということは、何からのメッセージを他者(ブログ読者)に伝えたいという目的があってされていると思っています。
がん患者さんが書かれているブログや体験談があるのを皆さんご存じでしょうか。例えば「がん患者 ブログ」や「がん治療 体験談」で検索すると、がん治療の体験談や個人の感想の投稿を見つけることができます。
普段、がん患者さんと会話する際に、治療に関する質問を受けることがありますが、よく質問される人、ほとんど質問されない人などおられ、副作用に対する不安、自宅での生活の不安、社会における不安など、思っていることは沢山あるかと思いますが、すべてを話される方はおられないと思います。
自分が体験したがん治療について記録したい、この後同じ治療を受ける誰かに自分の経験を伝えて、役立てて欲しいという思いなどから、個人ブログやがん治療をサポートするサイトへ体験談を投稿されるケースが多くみられるようです。
私が検索して見つけたサイトをご紹介します。
「わたしのがんnet」の「がん一万人の声」
(http://www.my-cancer.net/voice/):がん種別に体験談を検索したり、キーワード別に体験談を検索して読むことが出来ますし、動画での体験談を視聴することも可能です。実際の患者さんの声が多いのが特徴かもしれません。
「がんになっても」の「皆さんからの体験談」
(https://www.az-oncology.jp/experience/taiken/taiken_list.asp):体験談の検索機能があり「患者」「家族」「がんの状況(治療開始前、治療中、再発・転移など)」「気になること(副作用、心の問題、就労など)」を絞り込むことができます。体験談の最後に「勇気づけられた言葉、場面」の記載があり、ご本人だけでなくそれを読んだ私も勇気づけられた気分になりました。
「オンコロ」の「がんの体験談」
(https://oncolo.jp/category/mystory):体験談の情報量が上記2つより多めで、診断から治療開始、治療後の状況などをまとめた内容やインタビュー形式の記事もあります。
「AYA Life」の「AYA世代の体験談」
(https://aya-life.jp/Experience/):AYA世代と言われる16歳から39歳でがんになる患者さんが悩みを乗り越えて、新しい目標や希望をもって人生を踏み出している方々の体験が語られています。
「yomiDr.(ヨミドクター)」の「西村元一さん(上)患者になってわかったことを広く伝えたい」
(https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20161006-OYTET50016/):消化器外科医がある日突然、進行胃がんと診断され、自身の治療体験をもとに医療者の考えと患者体験とのずれについて積極的情報発信された体験が書かれています。ご講演内容の記事をnet上で閲覧可能なものもありますので是非、探してみて下さい。すばらしい取り組みをされていました。
他にもまだまだ沢山あります。いろいろと検索してみて下さい。
注意:体験談は、あくまでその方個人の感想・体験です。すべての人に当てはまるものではないと思って参考にしましょう。
かん患者さんに服薬指導しているときに、ふいに「なんで私がんになっちゃったんだろうね」といわれたらどうしますか?そういうときに、うろたえずに患者さんと向き合うために、患者さんが普段思っていること、不安に思っていること、不都合なことなどを、できるだけ知るようにしたり、死生観についてあらかじめ考えておくとよいのではないかと思っております。ブログや体験談はそういった意味で読むのはよいように思います。死生観については過去の記事「もし自分ががんになったら」を参考にしてみて下さい。
なんでも質問して下さいと言っても、なかなか質問されないことありませんか?
「あなただから話したんです」と言われる関係性を築けるといいなあ。
患者さんの思いをしっかり引き出せる薬剤師になりたいですね。
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