胆道について
胆道は、胆管、胆のう、十二指腸乳頭という3つ部分に分けられます。胆道は、肝臓で作られた胆汁を小腸に送る働きをしています。胆汁は、食物が十二指腸に届くと、胆のうから総胆管を通って十二指腸に送り出され、小腸での脂肪の消化を助ける働きをします。胆汁にはビリルビンという黄色の色素が含まれていますので、便がビリルビンと混ざることで茶色く色がつくことになります。
胆道がん
上の右図のように、がんが発生する場所により分類されます。症状は黄疸、右わき腹の痛み、体重減少などがあります。黄疸は、胆管の内部ががんにより狭窄したり、つまることで、ビリルビンを含む胆汁が血液の中に流れ込むことにより起こります。皮膚や白目が黄色くなったり、尿の色が茶色っぽく濃くなったりするほか、皮膚にかゆみが出ることもあります。十二指腸に排出されるビリルビンの量が減るため、便の色が白っぽくなることもあります。黄疸のほかに、みぞおちや右わき腹の痛み、発熱、全身のだるさ、食欲不振、体重減少などの症状が出ることもあります。
手術不能な場合の胆道がんの化学療法
標準治療の一つとして、GC療法(ゲムシタビン+シスプラチン)があります。Mindsガイドラインライブラリにエビデンスに基づいた胆道癌診療ガイドライン改訂第3版が閲覧可能ですので、詳細についてはご確認下さい。
GC療法が胆道がんの化学療法の標準治療とし根拠となった試験の一つであるABC-02試験について、過去に私がまとめたものを添付しますので、参考にしてみて下さい。
もしこの記事を薬学生さんが読んでいたら、自分で調べた内容と今回の記事をまとめて、患者さんへの服薬指導のポイントを考えてみましょう。投与前の評価、点滴中の注意点、副作用のモニタリング項目、服薬指導で患者さんに伝えることなどです。やることは沢山ありますが、一つ一つ理解して実践することで力がつきますよ。
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