抗EGFR抗体やチロシンキナーゼ阻害薬を投与されている患者さんへの生活指導として、「爪を切る時は、スクエアカットにして下さい」と指導されていると思います。
上皮成長因子受容体(EGFR)は爪母細胞に存在していて、その増殖に影響がでることで角化異常が起こり、爪甲が薄くなり、刺激によって爪周囲の皮膚の炎症が起こるとされていますが、はっきりとしたことはわかっていないとも言われています。
患者さんに指導しても、実際にやってみないとわからないこともあるかと思い、私もスクエアカットをやってみました。
爪のスクエアカットを実際にやってみた
爪を切る前の状態です。私はこれまで深爪ぎみに生きてきました。ここまで長く伸ばしたことはありません。爪が長く色々なところに当たって(例えばパソコンのキーボードが打ちにくい)、生活がしづらかったです。爪がある程度の長さがあり、皮膚に食い込まないよう点線の位置でカットしました。爪切りは真っ直ぐにカットできるものを使用しました。
思っていたようにきれいにはカットできませんでした。イラストのようにするには、かなり爪を長くする必要があります。(私の爪の生え方が子供の手のようで、あまり参考にならないかもしれません。)
このままではカットした端がとがっていて、色々なところに当たって、ひっかかったりして生活しづらいので、ヤスリで丸く整えます。100円ショップで売っていたものです。150G(荒い目)と200G(細かい目)の2つで色々試しながら整えました。利き手側はやはり難しかったですね。
このとおり、「スクエアカットもどき」というより深爪(笑)!?ですね。なんとかやり終えました。
感想です。これまで患者さんに指導してきた爪のスクエアカットですが、非常に難しいです。プロのネイリストや皮膚科医師や看護師さんなら上手にできるのでしょうが、私にはうまくできませんでした。私の爪の形も独特なせいもあるかと思いますが、イラストのような理想の形にするためには、かなり爪を伸ばす必要があります。爪を長くして生活することになれていない人は違和感を感じてしまうかもしれません。
実際にやってみて、患者さんにスクエアカットを指導するとしたらどうするか?
①爪の長さは自分の生活に影響がない程度に切りすぎないようカットする。
②カットした両端がとがっていたらヤスリで丸くする。
以上の点を最低限押さえて指導してみたらよいと思いました。引き続きスクエアカットでのお手入れを続けてみようと思いますので、この後の状況をまたご報告したいと思います。
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